お祭りで最も盛り上がるのが、餅投げです。
二十五歳と四十二歳の厄年男が、厄払いのため、地区への感謝の気持ちを込めて奉納します。
餅投げの前には、町内を巡る、神幸行列を行います。
法被姿の厄年男も、その雄姿を披露します。
近所のみなさんは、この日を心待ちにしています。
境内のやぐらの上からの餅投げが始まると、待ち構えた大勢の参詣者で一杯になります。
厄年男はかっこよく、参詣者に応えた、 餅投げの声はごんげんの森に響き渡ります。
地域の守護神として、
人々に愛され、慕われてきた、大濵熊野大神社。
創建以来、幾度かの不慮の災禍に見舞われましたが、その都度、崇敬者のご厚志・寄進により再建され、近年では昭和四十年の修復、平成七年の本殿再建を経て、今の様相に至っています。
静寂な森の中心に鎮座し、権現造りの格調高い様式を整えた本殿は 荘厳な雰囲気さえ、漂わせています。
そして、神社の歴史や規模などから、愛知県下においても数社に過ぎない、社格四等級を受けており、格式の高い神社として敬われています。
最後にみなさまが、この物語から、「ごんげんの森」や「大濵熊野大神社」の歩みにご興味をお持ちいただけましたら、是非、この神聖な森に足を運んでみてください。
きっと、たくさんの歴史的な雰囲気を感じ取っていただけるものと思います。
これからも、貴重な文化・ 芸能、建築や自然が守られ、 長く引き継がれていく事を願いながら、この物語の案内を終わります。
「権現の森物語」より引用